自己啓発本は能力向上や成功のための手段を教えてくれます。
1度は読んだことがあるという人も多いのではないでしょうか。
自己啓発本を読んで自分自身を高めようとしていた私の経験から感じた、うつ病につながるかもしれないリスクをお話しします。
自己啓発本は「現状に満足してはいけない」という内容が多い!?
私は自己啓発本を読むと自分の考え方や意識が高まると思い、電車に乗っているときや空いた時間などにひたすら’読んでいました。
頻繁に読むことで、その本にかかれている内容が頭に入り、自然と行動につながると思っていました。
稲盛和夫さんや松下幸之助さんなど、有名な方の本を読み気に入った言葉があります。
それは「渦の中心になれ」という言葉です。
「仕事に対して喜びを味わうために、渦の中心になって、周囲の人たちを巻き込むくらい、積極的に仕事に取り組まなくてはならない」という意味だそうです。
(私の解釈なので間違っているかもしれません、参考までに・・・)
この言葉をモットーにしていた頃、私は大学を卒業しプログラマーとして就職したばかりでした。
一日も早くいろんな作業を覚えてわからないことをなくし、人に質問しなくてもよいくらい仕事をこなしたいと思っていました。
現状に満足してはいけない!!まずは技術力を高めるんだ!と自分に言い聞かせ、仕事していました。
この頃の目標はプロジェクトマネージャになることだったと思います。
目標がプロジェクトマネージャだった私は、目の前にいる上司に対して「なぜそんなに会話がない?」「なぜスケジュールを説明しない?」「なぜ説明をきっちりせずに仕事をふる?」と不満だらけになりました。
自分だったらもっとうまくやるのに!という気持ちが強くなりました。
次第にこの環境にいても自分を向上することはできないと思うようになり、退職しました。
それから転職しましたが、自分が向上できる仕事環境で働きたいと強く思うようになっていたため、長くは続きませんでした。
プログラマーとして働いてステップアップしてプロジェクトマネージャになって・・・と目標があった私は、期待通りにすすまない現状に落ち込むようになりました。
元気になってから振り返ってみると、現状に満足せず1日でも早く信頼されるような人間になるために、焦りすぎていて余裕がなかったと思います。
周りの人と比較するようになり、自分はだめな人間と思うようになる
この頃すでに転職を3回していました。
就職してもまた退職するのではないかと不安になり、家にひきこもるようになりました。
それからは毎日毎日今後どうしようと悩んでばかりでした。
友人は仕事を続けられているのことを思うと、なぜ自分は続かないんだろうと思いました。
1つの会社で長く働ける人が羨ましくなり、自分はだめな人間なんだと思うようにもなりました。
仕事にこだわりすぎていた自分に気づく
精神科に通い薬を飲み始めて1年くらい立った頃、また働こうという気持ちが高まってきました。
正社員として働くのは無理があると思い、まずは近所のスーパーでアルバイトとして働いてみることにしました。
スーパーでは仕事を覚えてしまえば、毎日同じ作業の繰り返しです。
仕事は次第に楽になり、職場では仲良く話せる人もできました。
職場の人と会話する楽しみがあるから続けられていることに気づきました。
私は仕事に対して目標を持って、それに向かって努力することが、自分にとっての幸せと思っていました。
でもそれは間違っていたんだと思います。
プログラマーという仕事にこだわりすぎていたのかもしれません。
今は自己啓発本を読まなくなり、自分を高めようという気持ちもなくなってきています。
愛犬と過ごしたり、買い物にでかけて欲しいものを買ったりできることを幸せに感じています。
もし努力したのに期待した結果とならずに落ち込んでいるなら、焦らないようにすると良いでしょう。
余裕をもって焦らずじっくり自分にとっての幸せとはなにか、将来どうなりたいのか、考えて取り組むと楽になれると思います。